雇用 派遣社員


前編からのつづき


取れた契約は親類からの契約だけ


入社6ヶ月目。本当に契約なんて取れるものなのだろうか… 毎日、朝礼では支部長から激を飛ばされるようになってきた。

「いしかわ!まだ契約取れないのか!」「アポイントの見込みは!?」

4ヶ月目、5ヶ月目の2ヶ月分のノルマは親族にお願いして加入してもらったから、なんとか生き延びているけど今月は純粋に契約取らないとマズいんだ。親類もこれ以上加入させられないからね。さすがに精神的にもツラくなってきたぞ。

退職、そして派遣社員へ


6ヶ月目を乗り越えられなかった。。。
結局、1件もまともに契約を取れなかった。生命保険会社の契約社員外交員は顧客へ持っていく資料のコピー代であったり、携帯電話代、会社での電話代はすべて自己負担。毎月の給料から控除される。そのおかげで最後の給料は数千円だった。バイトよりも割の悪い仕事ってどうなのだろうか。

しかし、わずか半年で職を失ってしまった。数百人いた同期もすでに半数以上退職している。異常に大量採用するには理由があるんだな… 
親も心配しているから、とりあえず派遣会社へ登録してしばらくは派遣社員として働こう。。。


派遣会社に登録してすぐに工場勤務の話がきた。“男”“若い”というだけで工場系クライアントからの希望が多いらしい。前職に比べたら派遣社員なのにずいぶん恵まれた条件だった。だって、時給1,000円も貰えるんだから。1日8時間、25日働いて20万円。指示された作業を粛々と行えば給料をもらえる。保険会社とは大違いだ。

派遣社員は居心地が良い


派遣社員という立場は契約した業務以外は指示されることもないんだよね。決算期の3月は繁忙期なようで正社員達はブラック企業バリに働かされている。だけど、僕ら派遣社員は関係ない。ましてや、残業ができるとなると給料が割増だから嬉しいんだよね。お金が欲しいから残業は遠慮せずにドンドン言ってくれればいいんだけどな。

やっと大学卒業して1年が経った。この1年はいろいろあったなぁ…。
今年の新卒も就活は相当苦労しているみたいで、僕の時以上に派遣社員になる人数が増えているようだ。これから先は派遣社員も派遣先の取り合いになるかもしれないな。僕もこの工場の居心地が随分良くなってきた。しばらくはこの工場でお世話になろう。

とりあえずのつもりが5年も派遣されて続けている


問題意識も持たず惰性で勤めていたら、派遣されてから5年も経ってしまった。近い将来、同一企業に3年以上派遣してはいけなくなるらしいが、今の段階では無期限OKなんだよね。とはいっても、僕も28歳になる。派遣社員だから定期昇給もボーナスも、退職金もない。毎月の給料も手取りで16万円くらいだから貯金もできていないんだよね。そろそろ正社員への応募でもしようかな…

最近では便利な就職斡旋会社というものができているらしい。一昔前は毎週水曜日に転職情報誌をコンビニに買いに行ったものだが、ますます便利な世の中になっていくものなんだね。早速、登録しに面談をしに行ってきた。

派遣社員経験だけでは厳しいらしい


転職斡旋会社へ行って、担当者と面談をしてきたが、なんだか先方の表情がパッとしない。先方が言うには「いしかわさんのPRできる能力、スキルは何ですか」って聞いてくるんだけど、そんなものあるわけがない。さらに「仕事で培った技術はありますか?」って聞かれたけど、工場勤務なんだからマシンの操作ができるってくらいだよね。

斡旋会社の担当者が言うには「28歳という年齢では社会に出てからの成功体験や身についたスキルが無いと難しい」らしい。社会に出てから成功体験などまったく無い上に、問題意識も持たず派遣社員として5年間も過ごしてしまった僕はクライアントへ紹介するほどの商品力が無いということだ。結局、紹介してくれる企業もなく話が無くなってしまった。



生命保険会社の契約社員を経て派遣社員で5年間過ごしてきた、いしかわ君。彼自身が悪いというよりも雇用環境が悪すぎる時代がいけないことのほうが大きいかもしれませんが、労働力としての商品力を自分自身に備える日々の積み重ねは個人の問題ですね。
これから先、いしかわ君はどうしていくのでしょうか。



後編へつづく



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