老後破綻 転職癖 営業職 パワハラ 個人事業主



後編からのつづき


パワハラ企業へ転職してしまったT君。入社して先輩に聞いてみるとこの企業のパワハラ文化は相当なものでした。半年に一人は鬱病発症。退職者なんて当り前のように発生して、T君のように条件で釣られてくる中途社員がたくさんいるそうです。T君はこのあとどうするのでしょうか…

1年は頑張ったんだ、褒めてくれ…


この会社に入社以降、同じ部署の先輩が次々と辞めていくし、僕のような中途社員が次々と補充されていく。僅か1年足らずで僕の後輩が3人もできてしまった。アニマル浜口似の部長のパワハラは相変わらず、日替わりでターゲットが変わり僕も結構叩かれるようになってきた。

「お前!こんなこともできないのか!給料泥棒じゃないか!そもそも、そんな気持ち悪い顔じゃ売れるもんも売れないだろ!整形してこい!お前みたいな気持ち悪いやつにオンナがいること自体不思議でしょうがないな。どうせオンナもブサイクなんだろ!」

「…彼女は関係ないだろ」
「あっ?今なんて言った??」
「だから、彼女は関係ないだろ。お前みたいなオッサンがいるから頑張れる人間もいなくなっちまうんだよ。気持ちわりぃ顔してんのはお前だよ、クソジジイ!」

やっちまった、キレてしまった。あまりにムカついたんで部長のデスクをボコボコに蹴っ飛ばして、業務を放り出して帰ってしまった。翌日も仕事に行かず無断欠勤。そして、その翌日には人事部から解雇の連絡があった。あーぁ、結局こういう結末か… それでも1年は頑張ったんだよ。誰か褒めてくれ…

転職回数3回、しかも前職は1年で解雇


パワハラ外資系企業を解雇されてから、また転職サイトに登録した。なんだかんだで僕も29歳になる。30歳間近なのに3年以上勤めたことがなく、管理職経験もない。しかも今回で転職は3回目になる。完全に転職癖がついた人間だと思われてしまうな。スカウトメールも相変わらず不動産会社と生命保険会社からしかこない。自薦で受ける企業もことごとく書類選考で落選するし、さすがにヤバイかもな…

あれから何社に応募したんだろう。どんなに頑張っても面接にすら進まない。転職斡旋会社のエージェントに入ってもらいたいのに「ご案内できる企業がありません」って言われて面談もしてくれないんだよ。しばらくは失業保険で繋ぐしかないかな。。。

そう思っている矢先、彼女からの電話「ごめん、別れよう…」。はぁ、定職にも就けない僕とは将来を考えられないんだって。こういう時こそ支えてもらいたいんだけど、それも僕のわがままなのかもしれないね。

生命保険会社に入社することになした


彼女もいなくなったし、営業の仕事はできるんだからこの世界で生きていってやろうじゃないか!あれだけ避けていた保険業界だけれども、今だったら全力で勝負できるような気がしてきたぞ。
会社説明会に参加して数回の面接をクリアし、ようやく入社することができた。それにしても僕の経歴じゃ生命保険会社でもギリギリだった感じがする。あぁ、僕のキャリアって所詮そんなものなんだね。すごくガッカリしちゃったよ。

みんな知っているのか分からないけど、生命保険会社の営業マンって生命保険会社の社員じゃないんだよね。正確には生命保険会社と業務請負契約を結んだ個人事業主になるそうだ。しかも僕は保険業務に関わる資格を何ひとつ持っていないからまずは資格取得からだから頑張らないとだね。入社半年間は給料が固定額を支給してくれるみたいなんだけど、それ以降は完全に歩合制になる。会社の意向としては、その初めの半年で実績を作って給料を自分で増やしてくださいってことなんだそうだ。完全な営業職だね、よし、やるしかないな!

個人事業主に社会保険は無い


僕も40歳になった。もうあれから何年が経つんだろう… 僕は保険業に必要な資格をすべて取ったし、ファイナンシャルプランナーの資格も取った。保険の新規契約もボチボチ取ってきたけれども、給料が毎月20万円くらいなんだよ。会社員ではなく個人事業主だから交通費や事務用品も自腹、契約書を入れるファイルですら会社から買うスタイルなんだよね。そして何よりも個人事業主は社会保険がない。健康保険、年金、失業保険などなどの社会保険がすべて自営業扱いになるんだ。サラリーマンの時はあまり感じなかったけど、会社って社員のこういった部分の結構な金額を負担してくれるんだよね。そんなことを知っていたら、すごく期待してくれていたあの専門商社を辞めることもなかったかもなぁ。

サラリーマンの定年である60歳になった


もう随分保険営業をしている気がする。収入はちょっと増えて毎月30万円くらい。僕もなんとかこの歳まで生きてくることができたけれども、貯金なんてまったくできていないよ。さらに言えば、独身、アパート暮らし。俺は何のために今まで生きてきたんだろうか…

一般的なサラリーマンなら60歳の定年になると退職金というものが貰えるんだよね。僕は30歳くらいから細々とこの保険営業で生活してきたけど、個人事業主っていう勤務形態だから退職金なんて無いんだよね。ましてや65歳から貰える年金も厚生年金じゃなくて国民年金だから受給額って年額80万円弱。そこに20歳代で働いていた会社の厚生年金がちょっとだけ加算される程度なんだよね。

貯金はないし、年金はアパート代ですべて無くなるし、僕の老後は大丈夫なのだろうか…
仕事は60歳以降は保険会社の名刺は使えなくなるけど、代理店として同様の仕事が継続できるらしい。まぁこの部分の収入が切れたら一発で老後破綻することになるね。いつまで保険料収入が継続できるかに僕の今後の人生がかかっているということだな。就職難だったとは言え、どこかの企業にしがみつくことさえできていればこんなことにはならなかったのかもしれないね。


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いかがでしたでしょうか。
T君が悪いのではなく、時代がいけなかったのでしょう。しかし、そんな時代の出身者だからといって老後生活を特別扱いなんてしてくれません。自分の生活を守るのは自分自身でしかないわけです。年金や退職金、老後の収入など将来を見据えた今の行動が老後破綻を回避する唯一の手段だと思います。今、転職を考えている人は現実から逃げる転職ではなく、キャリアアップの転職を心がけて理想の老後を手に入れましょうね。



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